実は裾野が広がっているねこまんま
給料日が近くなると、ねこまんま生活が増えると言う人は普通にいるそうです。
日毎に財布が薄くなるにつれて、食費の軽減に努めてしまうからです。
ねこまんまは、ご飯に鰹節や味噌汁をかけただけのもので猫の餌に使われてきました。
少しくらい貧乏でも、ご飯と味噌汁くらいならいつでもあるものです。
ねこまんまは、昔と違って猫も食べることは無くなりました。
味噌汁の塩分が、猫には高過ぎるのが分かったからです。
もはや今時、ねこまんまと呼ぶにはふさわしくない料理になっています。
作るのに手間こそかかりませんが、手抜き料理と言う訳でもありません。
ちゃんとした歴史のある和食の一つと思ってください。
その発祥は、貧しい人々がその日の食事を支えるために自然発生したものではあります。
そして現代でも、長らくの不況の影でまた自然発生し復活しつつあるのです。
今、別に貧しくもない人でも、昔は貧しかった時代もあったのです。
そのような人の間でも、貧しかった当時を振り返る食事と言う意味でも見直されています。
そうして今の贅沢な食生活の有り難さを感じられる料理になっているのです。
貧しくて苦労した頃の思い出の味は、一つの贅沢な料理になっているのです。